塾講師をしていて、現代の子供について思うこと

私が子供の頃も風変わりな子は確かに遠巻きにされていました。
場合によっては嫌がらせや虐めに発展する一方で、特定の知識に富む子は「⚪⚪オタク」と呼ばれつつも1種の尊敬を集めていたのも確かです。

そして、学校という場所に拘らずともお稽古事を複数していれば、そこで学校とは全く違った友人関係を築けました。

今の子はちょっと様子が違うようです。
スマホ(携帯)が普及したことにより、昭和末期~平成初期に比べて格段に連絡が取りやすくなりました。

当時はご家庭の事情を考えて、連絡(電話)を入れる時間を憚りましたし、家族が応対した場合を考えて最低限の礼儀を弁えていました。
また、家族に聞かれていることも考えて会話の内容も過激になりすぎることはありません。

今はもうLINEでバンバンメッセージの送受信ができます。
既読・未読まで相手には伝わります。
即返信をしないと責め立てられるかもしれないという強迫観念を持っている子供もいます。

学校・塾を問わず授業中でもスマホが気になってしまうようです。
スクールカースト上位の子の投稿が気になって夜更かしをせざるを得ない子もいます。
2時3時まで眠い目を擦りながら起きています。

昔は学校で疎外感を味わっても別の活動場所を見付けることで、自分の居場所も見つかりました。
LINEはそういう場所にもついて回ります。

ガンガン連絡が来るのもそうですが「共通の知り合い」にも影響を与えます。
以前であれば他校の生徒の情報など、あまり交換する場がありませんでした。

精々偶然に会った時に話題になる程度です。
今は学習塾が隆盛を誇っています。他校の生徒と交流する機会も格段に増えました。

そこでLINEによる情報収集が行われると…。
学校で固定化してしまった評判が新しい知人達にも広まってしまうのです。

よい評判であれば、友達作りに一役買ってくれるでしょう。
しかし、悲しいことに人を誉める言葉よりも貶める言葉を多く持つのが人間です。
「子供である」ことが更に拍車をかけます。

大人にはバレにくい場所で、攻撃が始まります。
言葉による虐めと何ら変わりません。

大切な進路選択の時期にこんなことで悩んでいる彼らが不憫です。
保護者がLINE投稿の監視を行っている家庭も少なくはありません。
しかし、そういうご家庭の子こそが被害に遭いやすいのです。
しっかりと指導が行き届いているために、加害者にはなりません。

子供の自主性やプライバシーを重視していると主張する親の子に、問題のある投稿をする子が多いのが現実です。

子供の自主性。プライバシー。
大切なことです。
しかし、それで他人を傷付けるのが許されるのでしょうか。
まだ未熟者であることを踏まえて距離を置きつつ手綱を取る必要があるのではないでしょうか。

便利になった分、余計な事に気を回さなくてはいけなくなったのだなとしみじみ思います。